筋肉を極力落とさずに体脂肪だけを落とすよう、日々減量に励んでいると思いますが、極端に炭水化物を抜いたりしていませんか？
減量中は炭水化物は良くない存在と思われがちですが、これは半分正解で、半分間違いです。
極端に抜いてしまうと、せっかくの筋トレがあまり効果が得られなくなってしまい、最悪筋肉も一緒に落としてしまいかねません。
・減量中は炭水化物は抜いた方が良いんじゃないの？
・減量中にどういう食事のとり方すればいいか分からない
・炭水化物ふくめ各栄養素の役割を知りたい
このような方に向けて分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
そもそも炭水化物とは
たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素ある炭水化物。この炭水化物は体をつくる上でどんな役割があるのでしょうか？
よく言われているのが、体を動かす主なエネルギー源になるですよね。炭水化物は糖質と食物繊維に分けられ、糖質の方がエネルギー源になります。
また糖質のままだと吸収されないので、ブドウ糖という単糖類まで分解されます。
参考文献：炭水化物と糖質
スポーツ前にはもちろん、脳を動かすエネルギーでもあるブドウ糖は大切なものなんです。
たんぱく質と炭水化物（糖質）の関係
たんぱく質は筋トレしている人にとって欠かせない筋肉の材料ですよね。このたんぱく質と炭水化物（糖質）は密接な関係にあり、筋肉を大きくするには糖質の手助けがいるのです。
人は食事をすると、吸収しやすいようたんぱく質はアミノ酸に、糖質はブドウ糖に分解され血液中に流れます。（血液の中にブドウ糖の濃度が高い状態が、血糖値が高いということです。）
血糖値が高いと血液がドロドロの状態ですので、筋肉をはじめ肝臓、脂肪などに栄養を送り、血糖値を下げるのが、インスリンというホルモンの役目です！
このインスリンの働きにより、ブドウ糖とアミノ酸は筋肉に効率よく取り込まれるのです。
参考文献：タンパク質は糖質との同時摂取がオススメ
難しくなったので、簡単に例えると、
今住んでる家（筋肉）を丈夫で大きな家に改築するには、新たな木材（たんぱく質）が必要です。その木材を加工して工事をするには大工さん（糖質）が必要となります。
腕の立つ大工さんが多ければ多いほど効率よく立派な家が建てられるという感じです。
炭水化物を抜くと筋肉が分解される？
逆に炭水化物を抜くと体にどう影響するでしょう？
エネルギーはすぐに使えるようにグリコーゲンとして体内に蓄えられています。
このグリコーゲンが枯渇すると、今度は足りないエネルギー分筋肉が分解されて無理やりエネルギーを作り出そうとするのです。（これを糖新生という）
筋肉を落とさないよう減量中にも筋トレをするのに、そのエネルギーを筋肉から賄うのは意味がないことが想像つくと思います。
ある研究結果には1日あたり100gのブドウ糖を投与すると、筋分解によるたんぱく質喪失を1/2に抑制されることが分かったそうです。
参考文献：糖質のタンパク節約作用
なので、筋分解を抑制し、さらに筋肉肥大を促進させる役割をもつ炭水化物は必須となります。
効率よく筋肉をつける黄金比を意識する
たんぱく質と炭水化物は同時に摂取した方が良いことが分かりました。
このように一つの栄養素だけを摂取するよりそれぞれバランスよく摂ることが必要で、この黄金比のことをPFCバランスといいます。
PFCバランスとは
PFCバランスとは三大栄養素のたんぱく質（protein）、脂質（Fat）、炭水化物（carbohydrate）の頭文字をとったものです。
厚生労働省が推奨しているPFCバランスは2:2:6です。
しかしこれは一般の人のバランスなので、バルクアップや減量している人は少し割合が変わります。
大事なのは毎食のPFCバランスを考慮すること
先ほどのPFCバランスは1日すべての摂取カロリーのことです。
しかし各栄養素は吸収されるときの特徴が変わりますので、毎回のPFCバランスを考慮すると良いでしょう。
たんぱく質の特徴である一度に大量の吸収ができない事と、減量中はドカ食いはあまり良くないので一日6食を推奨しています。
詳しくは以下の記事を参考ください。
よっておすすめの食事のとり方として、以下の表を参考ください。
◎が量が多く、◎＞〇＞△＞×の順とします。
朝起きてすぐはエネルギー、たんぱく質が枯渇しているため、多めに摂ります。
昼は午後からの活動のためと、夜までに消化されることから摂取カロリーが多くても大丈夫でしょう。
トレーニング前後は炭水化物でしっかりエネルギー補給。
そして夕食はエネルギーを余らせないよう脂質と炭水化物を控え、代わりにたんぱく質を多く摂るようにしましょう。
まとめ
炭水化物は減量中でも大事な栄養素であることが分かったでしょうか？
今回の記事で覚えてほしいことをまとめると
・炭水化物とたんぱく質は密接な関係であり、効率よく吸収することができる
・効率よく筋肉を作る栄養素の黄金比をPFCバランスという
・毎食のPFCバランスを考慮することが大事
炭水化物は敵にも味方にもなる重要な栄養素であるという事です。
減量を邪魔する存在になるか、それとも味方につけて筋肉を維持するかは全て自分のコントロール次第となります。
炭水化物と上手く付き合って無理なく減量に取り組んでいきましょう！
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