そんな5Gですが、総務省がついに5G用の周波数帯を各キャリアに割り当てました!
割り当てられたのは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、そして5Gから新たに参入する楽天モバイルの4社になります。
この周波数帯を割り当てるにあたり、各社の5G基盤展開率や高度特定基地局数などの計画を考慮し、順位を決めていきます。
そしてその結果が、
1位:NTTドコモ
2位:KDDI
3位:楽天モバイル
4位:ソフトバンク
という順位になり、NTTドコモから希望周波数を割り当てられました。
この希望周波数帯の争いによって今後の商用サービスで通信速度に影響するので、他社より優勢になれる大事なものでした。
そんな審査の条件である5G基盤展開率や高度特定基地局数も、5Gを実現するにあたり、きっと大事な要素の一つなんでしょう。
しかし、この単語を聞いても
「5G基盤展開率や高度特定基地局ってそもそも何?」
「なんでその2つが5Gを実現するにあたって重要な要素なの?」
と、専門的過ぎてよく分からないですよね。
なのでこの記事では
5Gのことが気になるけど、他サイトでは専門的すぎて意味が分かんないという方向けに、分かりやすくかみ砕いて解説していきます。
目次
5G基盤展開率とは
5G基盤展開率とは、全国を10㎞四方のメッシュに区切ったときの通信がカバーできる割合を示したもので、そのメッシュ数は約4600ほどになります。
そのさいに、高度特定基地局が1メッシュに1つ設置することを推奨しているので、極端にいえば1メッシュに1つ、合計4600もの高度特定基地局を設置すれば「5G基盤展開率100%」といえるのです!
POINTちなみに4Gまではこの基盤展開率を採用しておらず、人が住んでいる地域だけをカバーした割合で算出する、「人口カバー率」で表していました。
つまり、人口カバー率99%!といっても、国土の99%がカバーしているわけではないので、圏外になる箇所があってもおかしくないのです。
「なぜ5Gから従来のやり方から変えて、5G基盤展開率にしたの?」
と思われるかもしれませんが、これには5Gならではの理由があるのです!
それはこの後、詳しく説明していきますね。
5G高度特定基地局とは
特定基地局とは、電波法で定められた特定の周波数を使用する基地局のこと。総務省に認可されれば日本全国に設置できる。
引用元:特定基地局の概要-KDDI
とこのように定められています。
そして全ての通信を管理するセンターと、私たちのスマホなどのデバイスとをつなぐ、中継のような役目を行っています。
この基地局が5Gになると、周波数帯が変わりそれなりの装備が必要になるので、それを5G高度特定基地局と呼んでいます。
また、高度特定基地局を親局と呼びますが、親局が届かないエリアにはさらに補うように子局が設置されます。
なんでこの2つが5Gを実現するにあたり重要なの?
5Gの活用は通信だけにとどまらないから
5Gというと、ただ通信速度が速くなって便利になると思いますが、
そのほかにも医療やスポーツ、IoTの発達など、私たちの生活をガラッと変えていき、ゆくゆくは地域の格差をうめる重要なものとなっていくでしょう!
前の章では、従来は「人口カバー率」で算出していたとお伝えしました。
なぜ5Gでこの方法で行うと、IoTの発達・活用に障害が出てしまうからです。
具体的な例で言うと、農業分野などが考えられます。
とても広大な土地を、これからはドローンなどで、種まき・水をあたえ、トラクターが自動運転によって収穫されていくでしょう。
そうなった場合、人が住んでいないのであれば高度特定基地局が設置されず、実現することが困難になってしまいます。
5G実現には、ある課題があるから
従来のスマホ通信に使われる周波数帯域は300MHz~3GHz(4Gでは700MHz帯、2.0GHz帯が主流)でした。
5Gはというと、3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯と4Gよりもかなり高周波に位置しています。
高周波にすれば、大容量のデータを高速通信できますが、直進性が高く障害物に弱いという欠点もあります。
つまり障害物があっても通信ができるよう、従来よりも設置数をふやしてカバーする必要があるのです。
まとめ
ここまでの説明をまとめますと、
・5G基盤展開率とは、全国を10㎞四方のメッシュに区切ったときの通信がカバーできる割合を示したもの
・5G高度特定基地局とは5G用の周波数を飛ばして、通信の送受信を中継する基地局のこと
・従来は人口カバー率だが、5Gから基盤展開率で算出している
・通信だけでなく、IoTの発達に関わるから
・障害物に弱いため、5G特定基地局を設置数を増やす必要がある
難しい用語ではありますが、なんとなくイメージは出来たでしょうか?
5Gは私たちの生活にも大きく影響するので、すこしでも知識を深めていきたいですね。
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